Saturday, August 18, 2007

佐藤修悦さんの日暮里駅


自分はJRと京成電鉄の日暮里駅をいつも利用している。

今、日暮里駅はすさまじい騒音とともに大掛かりな拡大工事をしていて、仮設の階段や通路を通らされたりで便利とは言えない。

でも、この工事中の日暮里駅には佐藤修悦さんという警備員の人による 駅案内タイポグラフィが今楽しめるのだ。駅を利用するのが楽しくなる程である。

佐藤さんはガムテープでユニークな「修悦体」と名付けられたゴシック書体で駅構内の案内を随所に貼っていっている。この文字がとにかく大きく、優美な形をしている。わかりやすいし、きれい。この作業はここしばらく進行中で、日によって増えていたり、昨日まであったのがなくなっていたりする。

数年間続いた 新宿駅の工事の間、一部のブログで話題になり、今ではもう NHKにまで出演していて、すっかり有名になってしまったので知っている人は多い。YouTubeでもトリオフォーのビデオがあるので見られるが、実際見に行って、触ってみて、ガムテープの重なり具合やカッターの跡を見ると感激は増す。駅は普段、何も考えず、感じず通りぬけるだけの場所。(あるいは自分の場合、その建築物としてのデザインと機能の悪さ、醜さに利用するたびに嫌気がさす場所だったりする。)ところが、この美しい手作りのエレメントが加わるだけでこれほど和んで、通りぬけるのが楽しくなるものなのかと驚いている。

(写真:サム・ベネット。サンキュ。)

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